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小説・イジメ解決編

42。



 昼休みになると、僕ら3人は1組に向かいました。まずは車裂さんに接触して事情を話し、彼女の意見を取り入れた解決法を模索しようという結論になったためです。
 廊下から教室内を覗くと、大半の生徒はすでに出払った後でした。これは好都合とも、あるいは逆とも取れる状況でしょう。
「う‥‥‥ん、いないね」
 僕らの中で唯一彼女に面識のある理沙子ちゃんがそう呟きました。僕も掃除ロッカー越しに見ただけなので、特定はできないでしょうし。
 しかしそれでは、どうしようか‥・・、と沈黙が滲み出してきたところで、教室内から「あ!」という声が。振り向くとそれは、昨日の放課後に僕が事情を聴取した相手、おかっぱ美少女・美智子ちゃんでした。
「やっアキりん!おひさ!」
「うん、18時間ぶりだね、美智子ちゃん」
「も~、みっちゃんとかミッチーとかって呼んでってば~」
「‥‥うーん、それはもうちょっと親しくなってからじゃないかな」
 ハイテンションさに当てられて、彼女の背後に迫るもう1人に気付くのが遅れました。色の薄い茶髪を腰まで伸ばした姉御肌。
「メグ姐さん、どうもです」
「アタシはそれで通すのかよ‥‥」
 このやりとりを、理沙子ちゃんとハンナは若干距離を開けて眺めていました。
 メグ姐さんはその2人を指して、
「こいつらが昨日言ってた‥‥」
「そうです、一緒に動いてる2人ってやつです」
 彼女らにもある程度の事情は話してあります。
「ならアキりん。車裂さんに会いに来たんだね?」
「よくわかったね」
「あたしとアキりんの仲じゃない!」
 まだ知り合ってから24時間経ってませんけどね。しかし、彼女と僕がやたらと気が合うというのもまた事実。というより思考回路が似すぎている、というか‥‥
 美智子ちゃんは急に真面目な顔になると、
「車裂さんは今、秋咲さんたちに連れられて出て行ったよ。多分トイレあたりじゃないかな」
「トイレか‥‥なんというか、」
「「王道だね」」
 やはり考えることは同じようです。
「ほんとお前ら仲良いよな‥‥」
 ちょっと引き気味のメグ姐さんと、美智子ちゃんに礼を言って、僕らは1組を後にしました。




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